
ChatGPTは中国でも使える?

使うためには何をすればいいの?
中国本土では、ChatGPTを使えません。中国側がOpenAIへの通信を遮断しているうえ、OpenAIのChatGPT対応国・地域一覧に中国本土・香港・マカオが入っておらず、一覧外からの利用はアカウントのブロック・停止の対象になりうるためです。VPNで通信経路を変えても後者の条件は変わらないため、現地では中国当局に届出済みのDeepSeek・Kimi・文心一言などを使うか、ChatGPTで行う作業を出発前に済ませるのが現実的な備え方です。
この記事では、使えない2つの理由を中国の規定とOpenAIの規約から示し、中国で使えるAIの日本での入手可否、VPN・ローミング・香港SIMの違いと費用、出発前の準備、日本でVPN接続中にChatGPTがエラーになるときの対処までを扱います。
- 中国本土では通常の回線でChatGPTに接続できず、OpenAIの対応国・地域一覧にも中国本土・香港・マカオは含まれない
- VPN・ローミング・香港SIMで変わるのは通信経路だけで、OpenAIの対応地域の条件は変わらない
- 中国で正規に提供されている生成AIはCACの届出一覧で確認でき、DeepSeek・Kimiは日本のApp Storeで入手でき日本語にも対応
- 中国の規定は国の出入口回線以外での国際接続を禁じ、違反には警告・15,000元以下の罰金がある
- ChatGPTの作業は出発前に済ませ、滞在中は会社が認める通信手段と届出済みのAIで補う

株式会社オークス代表:柏倉元太。本記事は各サービスの公式資料を基に、仕様・利用条件・設定手順を整理しています。
続きはこちら
設定を試す際は利用端末を、サービスを比較する際は契約条件を確認してください。
中国でChatGPTは使えない?2つの理由

ChatGPTが中国で使えない理由は、中国側の通信規制とOpenAI側の対応地域という別々の条件にあります。どちらか一方を解消しても、もう一方の条件は残ったままです。
| 確認する点 | 中国側の通信規制 | OpenAI側の対応地域・規約 |
|---|---|---|
| 根拠 | 国際接続は国の出入口回線を使う規定(国務院令第195号第6条)、国外の生成AIサービスへの技術的措置(生成AI暫定弁法第20条) | ChatGPT対応国・地域一覧、非対応地域での利用に関するヘルプ、利用規約 |
| 起きること | ChatGPTのサイト・アプリに接続できない | 一覧外からのアクセスや提供でアカウントがブロック・停止される可能性 |
| VPN・ローミングで変わるか | 通信経路が変わるため接続結果は変わりうる。VPN自体が遮断される場合もある | 変わらない。判断の基準は利用する場所 |
| 出発前にできること | 会社が認める通信手段を決め、アプリと設定を日本で準備する | ChatGPTで行う作業を済ませ、成果物を端末やクラウドに保存する |
OpenAIのヘルプ記事「ChatGPT and API services in unsupported countries and territories」は、対応していない国・地域からChatGPTにアクセスしたり、アクセスを提供したりするとアカウントがブロックまたは停止される可能性があると定めています。非対応地域の支払い方法を使った場合も、利用はブロックの対象です。
OpenAIの利用規約は、利用者を13歳以上(18歳未満は保護者の許可が必要)とし、規約違反・法令遵守の必要・他者へのリスクがあるとOpenAIが判断した場合に、アクセスの一時停止やアカウント削除ができると定めています。VPNを名指しで禁じる条文はありませんが、利用場所の条件は上の一覧で判断されます。
中国出張でChatGPTを仕事に使う予定があるなら、資料の要約・翻訳・下書きを出発前に終え、成果物を端末とクラウドの両方に保存しておくのが確実です。
中国のChatGPTが規制されている背景は?
中国では国家単位でインターネットへのアクセスが管理され、国外のサービスは接続先ごとに制限を受けます。政府が政治的・社会的に影響が大きいと判断する情報への規制は特に厳しく、日本で使う検索エンジンやSNSの一部も接続できません。
生成AIについては、2023年8月15日施行の生成式人工智能服務管理暫行弁法が国内向けサービスの義務を定めています。第17条は、世論に影響する生成AIサービスの提供者に安全評価とアルゴリズムの届出(備案)を求め、第20条は、国外から中国国内へ提供される生成AIサービスが規定に適合しない場合、国家網信部門が関係機関に技術的措置などによる処置を通知すると規定しています。
ChatGPTはこの届出を経たサービスではなく、OpenAIも中国本土を提供地域に含めていません。中国側の規制とOpenAI側の方針が重なるため、通常の接続方法では中国国内からChatGPTを開けません。
中国の「グレートファイアウォール」とは?
「グレートファイアウォール」は、中国政府が国外サイトへのアクセスを制限する大規模なインターネット検閲の仕組みの通称です。国内で不適切とされる情報の閲覧を防ぐ役割も担っています。
英国政府の中国渡航情報は、中国当局がインターネットへのアクセスを管理しており、Google・Facebook・YouTubeなどは恒常的に遮断されていると案内しています。重要な政治行事や記念日の前後は、接続制限がさらに強まる時期です。
ChatGPTもこの遮断の対象で、ホテルのWi-Fiや中国のSIMからはサイトもアプリも開けません。仮に通信がつながっても、次に説明するOpenAI側の地域条件が残ります。

OpenAIの対応地域は?香港・マカオも対象外
中国本土だけでなく、香港とマカオもOpenAIの対応国・地域一覧にありません。中国出張と合わせて周辺の国・地域を回る場合は、滞在先ごとに扱いが分かれます。
| 国・地域 | ChatGPT対応国・地域一覧 |
|---|---|
| 中国本土 | 含まれない |
| 香港 | 含まれない |
| マカオ | 含まれない |
| 台湾 | 含まれる |
| 韓国 | 含まれる |
| モンゴル | 含まれる |
| シンガポール | 含まれる |
| ベトナム・タイ | 含まれる |
香港で購入したSIMや香港経由の回線を使っても、香港自体が一覧外のため、ChatGPTの利用条件を満たすことにはなりません。反対に、台湾やシンガポールでの乗り継ぎ・滞在中なら、日本と同じように使えます。
中国でも使えるAIは?中国で届出済みの生成AI
中国国内で一般向けに提供される生成AIは、生成AI暫定弁法にもとづき中国国家インターネット情報弁公室(CAC)への届出が必要です。CACは届出済みの生成AIサービスの一覧を公告しており、2026年4月30日時点の公告では届出済み868件・登録済みの応用機能530件に達しています。
そのうち、中国の大手・主要企業が一般向けに提供するチャット型のAIを、届出一覧とApple App Store(日本・中国)の掲載情報で照合しました。いずれもChatGPTの代わりに、翻訳・要約・文章作成・調べものに使えるサービスです。
| サービス | 提供元 | CAC届出のモデル名(届出日) | 日本のApp Store | アプリの日本語表示 |
|---|---|---|---|---|
| DeepSeek | 杭州/北京深度求索 | 求索対話DeepSeek Chat(2024年5月13日) | 配信あり・無料 | あり |
| Kimi | 北京月之暗面科技 | Moonshot(2023年11月3日) | 配信あり・無料 | あり |
| 文心(文心一言) | 北京百度網訊科技(百度) | 文心一言(2023年8月31日) | 配信あり・無料 | なし(中国語・英語) |
| 智譜清言(ChatGLM) | 北京智譜華章科技 | 智譜清言(2023年8月31日) | 配信あり・無料 | なし(中国語) |
| 千問(通義) | 上海智信普恵科技(アリババ系) | 通義(2025年5月12日) | 配信なし(中国ストアのみ) | ― |
| 元宝 | 騰訊(テンセント) | 騰訊混元助手大模型(2023年9月14日) | 配信なし(中国ストアのみ) | ― |
| 豆包 | 北京春田知韻科技 | 豆包手机助手(2026年7月15日) | 配信なし(中国ストアのみ) | ― |
表の「無料」はApp Storeでのアプリ入手価格で、7サービスとも中国のApp Storeでも無料で配信されています。中国で無料で使えるAIを探しているなら、まずDeepSeekかKimiが候補です。日本のApp Storeで入手でき、アプリの表示を日本語にできるため、出発前に日本で操作を覚えられます。
届出一覧に載っていることは、中国国内で正規に提供されているサービスだという意味です。同じ弁法の第4条は、生成AIが社会主義の核心的価値観を堅持し、国家政権の転覆をあおる内容や国家の統一を損なう内容などを生成しないよう求めているため、政治に関わる質問では回答が制限される前提で使いましょう。
日本で出発前に入手できる?
使うアプリは日本にいる間に入れ、登録とログインまで済ませておくと現地で慌てずに済みます。日本での入手の可否はサービスによって分かれました。
類似名のアプリを避けるには、App Storeの「提供元」が上の表の企業名(Hangzhou DeepSeek Artificial Intelligence、Beijing Moonshot Technology など)と一致するかを見ます。日本のストアで配信されていないアプリは日本のApple IDでは入手できないため、出張者は日本で入手できるDeepSeekかKimiを基本にすると準備が簡単です。
元宝のWeb版を日本から開くと、ログイン方法としてWeChat・電話番号・QQが表示されました。WeChatや電話番号でのログインを前提にする画面もあるため、どのサービスも登録方法を日本で試しておくと安心です。
中国のAIに入力する情報で気をつけることは?
日本の個人情報保護委員会は2025年2月、DeepSeekについて、利用に伴い取得された個人情報を含むデータは中華人民共和国のサーバーに保存され、中華人民共和国の法令が適用されると情報提供しました。適用される法令の例として、個人情報保護法・サイバーセキュリティ法・データセキュリティ法・国家情報法を挙げています。
中国の企業が中国国内で提供するAIに入力した内容は、同じ前提で扱われると考えて使い方を決めるのが安全です。取引先の情報や社内資料、個人情報は入力せず、公開済みの文章の翻訳や、現地の店・交通の調べものなどに用途を絞りましょう。業務で使う場合は、会社の生成AI利用ルールで中国のサービスが認められているかを出発前に上司や情報システム部門へ確かめておきます。
中国で使うVPN・ローミング・SIMの違いは?

中国滞在中に国外のサービスへつなぐ手段には、VPN、日本の携帯電話会社のデータローミング、香港SIMの3つがあります。いずれも通信経路の選択肢で、どれを選んでもOpenAIの対応地域の条件は変わりません。
| 手段 | 通信の出口 | 費用の例 | 中国での注意点 |
|---|---|---|---|
| VPN | VPNサーバーのある国・地域 | VPNの契約料金(下の比較表) | 国の許可のないVPNは規制対象。接続可否が情勢や接続元で変わる |
| 日本のデータローミング | 現地の提携事業者を経由し、日本の通信会社の契約で通信 | ahamoは月30GBまで追加料金なし、au海外放題は24時間800円から | 通信会社の案内は料金・容量・速度の条件のみ |
| 香港SIM(中国本土ローミング対応) | 香港の通信事業者の契約で通信 | SIMの購入代金 | 香港は全SIMに実名登録が必要。香港もOpenAIの対応地域外 |
VPNを利用する
VPNは、端末とVPNサーバーの間に暗号化した通信路を作る技術です。VPNサービスを使うと各社が世界各地に置いたサーバーを経由してインターネットに出るため、接続先のサービスからはVPNサーバー側のIPアドレスが見えます。
中国では、国際接続の暫定規定第6条が国の公用電信網の国際出入口回線以外を使った国際接続を禁じており、違反には第14条で警告と15,000元以下の罰金を科す規定です。法的な扱いは後半の「注意点」で詳しく扱います。
接続できるかどうかも一定ではありません。MillenVPNのヘルプは、中国など通信規制の厳しい国からの接続可否が「国際情勢や接続元によって変動する」と明記しています。一方で、ホテルや空港の公共Wi-Fiで通信を盗み見られないよう暗号化する効果はあります。
日本のデータローミングを利用する
データローミングは、日本の通信事業者が提携する海外の事業者の回線を使い、日本の契約のままデータ通信をする仕組みです。中国の固定回線やホテルのWi-Fiとは通信経路が異なります。
料金の決まり方は通信会社とプランごとに別々です。ahamoは中国を含む91の国・地域で月30GBまで追加料金なしで使えますが、海外で最初に通信した日から15日を過ぎると速度が最大128kbpsに制限されます。au海外放題は、事前予約で24時間800円または1,000円(国・地域による)、予約なしなら24時間1,200円の定額です。
通信会社の案内が示すのは料金・容量・速度の条件までで、特定の海外サービスにつながるかどうかは書かれていません。5日間の出張でau海外放題を予約なしで毎日使うと1,200円×5日=6,000円になるため、滞在日数と容量で比べて選びます。
香港でSIMカードを購入する
中国本土のローミングに対応した香港の通信事業者のSIMも選択肢の一つです。香港の事業者の契約で通信するため、中国の回線やWi-Fiとは通信経路が変わります。ただし香港もOpenAIの対応地域外なので、ChatGPTの利用条件は満たせません。
香港では、通信管理局(OFCA)の制度により2022年3月1日からプリペイドを含むすべてのSIMに実名登録が必要です。香港の身分証を持たない旅行者は、パスポートなどの有効な渡航書類で登録します。SIMを選ぶときは、中国本土でのデータ通信を含むプランか、利用日数と容量、端末のSIMロックの有無を見ておきましょう。

中国渡航前にVPNを準備する手順は?

メールや社内システム、公共Wi-Fiの保護のためにVPNを使う場合は、契約から接続確認まで日本で済ませます。中国に着いてからでは、VPN各社の公式サイトやアプリの配布ページに接続できない場合があるためです。
中国からの接続方法を公式に案内しているVPNサービスを選びます。後半で比較するMillenVPN・Surfshark・TunnelBearは、いずれも制限の厳しいネットワーク向けの機能や手順をヘルプで公開中です。
滞在日数に合うプランの長さ、返金保証の対象になるプランと申請期限、使う端末のOSに対応しているかを契約前に見比べます。VPNの契約は通信経路のためのもので、ChatGPTの提供地域を変えるものではありません。
使う端末すべてにアプリを入れてログインします。スマートフォンはApp StoreやGoogle Play、パソコンは各社の公式サイトが入手先です。
中国向けの設定は各社で異なります。MillenVPNはWindowsアプリの接続方式を「OpenVPN」に変え、マイページの「MillenVPN Native(無料オプション)」でOpenConnect用の接続サーバーアドレスを控えておきましょう。SurfsharkはNoBorders(「設定」→「VPN設定」→「詳細設定」)をオンにし、中国向けのWireGuard手動接続の手順を保存します。TunnelBearはGhostBear(Windows・macOS v4・Android)を設定画面でオンに切り替える方式です。
手順ページはMillenVPN・Surfshark・TunnelBearの各ヘルプにあります。現地で開けない場合に備え、スクリーンショットか印刷で手元に残しておきましょう。
VPNアプリで接続し、メールや社内システムなど現地で使う予定のサービスが開けるかを試します。MillenVPNはiOS・Androidなら東京または大阪サーバーへの接続を試すよう案内しています。
VPNの接続に成功したことと、ChatGPTの利用条件を満たしたことは別の話です。中国滞在中のChatGPT利用を前提にした計画は立てず、業務用の接続は会社が指定するVPNや接続先を優先しましょう。
中国渡航で使うVPNの選び方は?

中国渡航でVPNを選ぶときは、次の3点で比べます。どれもChatGPTの提供地域とは関係のない、通信を守るための基準です。
- 中国からの接続手段を公式に案内しているか
- セキュリティの機能と方針は十分か
- 通信速度と安定性を左右する条件はどうか
中国からの接続手段を公式に案内している?
最も重視したいのは、制限の厳しいネットワーク向けの機能や手順を公式に公開しているかどうかです。VPN通信であることを見分けられないようにする機能や、別の接続方式に切り替える手順があれば、接続できなかったときに試せる手段が増えます。
比較する3社の対応は、MillenVPNがOpenConnect方式の接続(MillenVPN Native OpenConnect)、SurfsharkがNoBordersとWireGuardの手動接続、TunnelBearがGhostBearです。どの機能も接続を約束するものではなく、MillenVPNのように「接続が難しい場合もある」と明記する会社もあります。
セキュリティの機能と方針は十分?
ホテルや空港の公共Wi-Fiでは、通信の盗み見を防ぐ対策が欠かせません。暗号化方式、接続が切れたときに通信を止めるキルスイッチ、ログ(通信記録)の方針を各社のプライバシーポリシーで読み比べます。
ノーログポリシーは「どの記録を保存しないか」を示すもので、契約情報や決済情報まで保存しないという意味ではありません。機密情報を扱う出張なら、個人で契約したVPNより会社が指定する接続手段を優先しましょう。
通信速度と安定性を左右する条件は?
VPN経由の通信は、端末からVPNサーバーまでの距離と経路、選べる接続方式に左右されます。日本の業務システムに接続するなら日本のサーバー、それ以外なら香港・台湾など中国に近い地域のサーバーを選べるかが判断材料です。
制限回避向けの機能は通信を偽装する処理が加わるため、TunnelBearは「GhostBearを使うと速度が落ちる場合がある」と説明しています。必要な場面だけ機能をオンにするのが基本です。スマートフォンとパソコンを同時に使うなら、同時接続台数の上限も比べておきましょう。
中国渡航で比較したいVPN3サービス
MillenVPN、Surfshark、TunnelBearの3社を、料金・接続先・同時接続台数・返金条件と中国向けの機能で比べます。中国本土での接続成功やChatGPTの利用を約束する順位ではありません。
| 比較項目(2026年9月時点) | MillenVPN | Surfshark | TunnelBear |
|---|---|---|---|
| 最安の長期プラン | 2年プラン 月360円(税込396円) | Starter 27か月 月388円(税別) | Unlimited 3年 月US$3.33(約526円) |
| 初回の支払総額 | 税込9,504円(24か月分) | 10,476円(27か月分・税別) | US$120(3年分) |
| 更新時の料金 | 月950円+税 | 年12,447円(税別) | 公式に記載なし |
| 短期・月払い・無料 | ワンタイム7日間 税込638円〜 | 月払い2,548円(税別) 7日間の無料トライアルあり | 月払いUS$10.99 無料プラン月2GB |
| 接続先 | 140か所以上(一覧の集計で110の国・地域) | 100か国 | 47か国 |
| 同時接続 | 無制限(公正使用の範囲内) | 無制限 | 無制限 |
| 返金保証 | 30日(サブスクプランのみ) | 30日(初回購入のみ) | 30日(公式サイトで購入した年額プランの初年度のみ) |
| 中国向けの機能 | MillenVPN Native OpenConnect | NoBorders・WireGuard手動接続 | GhostBear(Windows・macOS v4・Android) |
| サポート言語 | 日本語 | 日本語サイトあり | 英語 |
1週間の出張だけならMillenVPNのワンタイム7日間(税込638円)が最も安く、返金保証を重視するなら2年プランの月360円(税込396円)とSurfsharkのStarter 27か月の月388円(税別)がほぼ同じ水準です。日本語の案内を重視するならMillenVPN、制限を自動で検知する機能を重視するならSurfshark、無料枠で操作を試してから決めたいならTunnelBearが起点になります。
下の評価バーは、料金・接続先の国数・同時接続台数・返金保証を次の基準で点数に置き換えたもので、通信速度や使いやすさの主観評価は含みません。米ドル表示のTunnelBearは、三菱UFJ銀行の外国為替相場(2026年9月24日、TTS 159.01円・TTB 157.01円の中値158.01円)で円換算し、MillenVPNの国・地域数は同社ロケーション一覧を集計した値です。
| 評価項目 | 点数の基準 |
|---|---|
| 料金(長期プランの月額換算) | 400円以下=100/401〜600円=85/601〜900円=70/901〜1,300円=55/1,301円以上=40 |
| 接続先の国・地域数 | 100以上=100/60〜99=85/30〜59=70/10〜29=55/9以下=40 |
| 同時接続台数 | 無制限=100/10台以上=90/7〜9台=80/5〜6台=70/1〜4台=50 |
| 返金保証 | 45日以上=100/30〜44日=85/14〜29日=60/14日未満・なし・対象外=30 |
1.日本語で設定しやすい国産VPN「MillenVPN」

- 契約・設定・サポートが日本語
- 1契約でアプリ・Native・OpenConnectの3方式を使える
- 7日間から使えるワンタイムプランがある
- ワンタイムプランは返金保証の対象外
- 更新後は月950円+税に上がる
MillenVPNは、アズポケット株式会社が運営する国産VPNです。契約・設定の案内とサポートが日本語で完結するため、初めてVPNを使う人でも手順を追えます。
中国向けには、専用アプリとは別の接続方式「MillenVPN Native OpenConnect」を無料オプションで用意しています。アプリで接続できないときはこの方式に切り替え、それでもつながらなければマイページで別の接続サーバーアドレスを選ぶ流れです。
短期の渡航向けには、7日間(税込638円)・15日間(税込1,078円)・30日間(税込1,738円)のワンタイムプランがあります。ワンタイムプランは30日間返金保証の対象外なので、返金保証を重視するなら1年・2年のサブスクプランを選びましょう。
| 項目 | MillenVPN |
|---|---|
| 運営会社 | アズポケット株式会社 |
| 2年プラン | 月360円(税込396円) 初回 税込9,504円 |
| 1年プラン | 月540円(税込594円) |
| 更新時の料金 | 月950円+税 |
| ワンタイムプラン | 7日間 税込638円/15日間 税込1,078円/30日間 税込1,738円 |
| 接続先 | 世界140か所以上(一覧の集計で110の国・地域)・2,000台以上 |
| 日本のサーバー | 東京・大阪 |
| 同時接続 | 無制限(公正使用の範囲内) |
| 対応端末 | Windows・macOS・iOS・Android・Amazonデバイス |
| ログ方針 | 接続元IP・通信内容・閲覧履歴・DNSクエリを記録しない |
| 返金保証 | 30日(サブスクプランのみ) |
| 中国向けの機能 | MillenVPN Native OpenConnect(無料オプション) |
\ サブスクプランは30日間返金保証 /
\ サブスクプランは30日間返金保証 /
MillenVPNについては、以下の記事で詳しく解説しています。

2.中国向けの接続機能を備えた「Surfshark」

- 同時接続台数が無制限
- NoBordersで制限のあるネットワークを自動検知
- 中国向けのWireGuard手動接続手順を公開
- 更新時は年12,447円(税別)に上がる
- 7日間の無料トライアルは12か月・24か月プランのみ
Surfsharkは、制限の厳しいネットワーク向けの機能を公式に用意しているVPNです。
NoBordersは、ネットワークの制限を検知すると自動でオンになり、その環境で性能の良いサーバーの候補を表示する機能です。Windows・macOS・Android・iOSのアプリで手動でも切り替えられます。
中国から接続できない場合に向けて、WireGuardの手動接続手順をmacOS・iOS・Android・Windows別に公開中です。同時接続台数は無制限で、12か月・24か月プランには7日間の無料トライアル(期間中は3台まで)があります。
| 項目 | Surfshark |
|---|---|
| 運営会社 | Surfshark B.V. |
| Starter 27か月 | 月388円(税別) 初回10,476円 |
| Starter 15か月 | 月528円(税別) 初回7,920円 |
| 更新時の料金 | 年12,447円(税別) |
| 月払い | 2,548円(税別) |
| 接続先 | 100か国・4,500台以上 |
| 同時接続 | 無制限 |
| 対応端末 | Windows・macOS・Linux・Android・iOS・各種TV・ブラウザ拡張・ルーター |
| ログ方針 | 監査済みのノーログポリシー |
| 返金保証 | 30日(初回購入のみ。一部の再販業者・ギフトカード払いは対象外) |
| 中国向けの機能 | NoBorders・WireGuard手動接続の手順 |
Surfsharkの中国での設定は、以下の記事でも解説しています。

\ 初回購入から30日間返金保証 /
\ 30日間返金保証 /
Surfsharkの評判や口コミについては、以下の記事をご覧ください。

3.無料プランで操作を試せる「TunnelBear」

- 無料プラン(月2GB)で操作を試せる
- 同時接続台数が無制限
- GhostBearでVPN遮断への対策ができる
- GhostBearはiOS・macOS v5で使えない
- 返金は公式サイトで購入した年額プランの初年度のみ
TunnelBearは、シンプルな操作画面と無料プランが特徴のVPNです。無料プランは月2GBまで使え、有料のUnlimitedは3年プランで月US$3.33(約526円)。渡航前に端末の操作を試す用途に向いています。
GhostBearは、VPN通信を検出されないようにして遮断を避ける機能です。Windows・macOS(v4)・Androidで使え、iOSとmacOS(v5)には搭載されていません。通常の接続で問題がなければオフのまま使うよう案内されており、オンにすると速度が落ちたり接続できなくなったりする場合があります。
| 項目 | TunnelBear |
|---|---|
| 運営会社 | TunnelBear LLC |
| Unlimited 3年 | 月US$3.33(約526円) 初回US$120 |
| Unlimited 1年 | US$69.99 |
| 月払い | US$10.99 |
| 無料プラン | 月2GB |
| 接続先 | 47か国 |
| 同時接続 | 無制限 |
| 接続方式 | WireGuard・OpenVPN・IKEv2 |
| 対応端末 | iPhone・iPad・Android・Mac・Windows・ブラウザ |
| ログ方針 | 接続中のアクティビティを記録しない(毎年独立監査を公表) |
| 返金保証 | 30日(公式サイトで購入した年額プランの初年度のみ。月額・アプリストア購入は対象外) |
| 中国向けの機能 | GhostBear(Windows・macOS v4・Android) |
TunnelBearの評判や口コミについては、以下の記事をご覧ください。

中国でVPNを使う際の注意点は?

中国でVPNを使う場合は、法律上の扱い、無料VPNの条件、接続が切れたときの挙動の3点を押さえておきましょう。
中国でVPNを使うことは法律上どう扱われる?
中国の計算機信息網絡国際聯網管理暫行規定(1996年国務院令第195号)第6条は、国際接続には国の公用電信網が提供する国際出入口回線を使わなければならないと定めています。第14条は違反に対し、公安機関による接続停止命令と警告、15,000元以下の罰金を規定しています。
2017年には工業・信息化部がインターネット接続サービス市場の整理に関する通知を出し、電気通信の主管部門の承認なく専用線(VPNを含む)を設けたり借りたりして国境をまたぐ経営活動を行うことを禁じました。同部の記者問答は、対象は国際通信業務の資格を持たない企業・個人による無許可の事業であり、外資企業などが社内業務で国境をまたぐ接続を必要とする場合は、認可を受けた通信事業者から専用線を借りられると説明しています。
英国政府の渡航情報も、VPNなどのオンライン製品・サービスには中国政府の許可が必要だと案内しています。個人旅行者のVPN利用だけを対象にした罰則の運用基準は公表されていないため、「外国人なら問題ない」「以前使えたから大丈夫」とは判断できません。業務で使う場合は、会社が用意する認可済みの接続手段があるかを所属先に尋ねましょう。

無料VPNは使わない方がいい?
無料VPNは、接続先の国や月間の通信量、同時接続台数に制限があるものが中心です。TunnelBearの無料プランも月2GBまでで、中国向けの機能を使えるかはサービスごとに異なります。
運営会社やログ方針が分からないアプリは、メールや社内システムの通信に使わないようにしましょう。有料・無料を問わず、通信内容を預ける相手として運営元を選ぶことが大切です。


VPN接続が切れたらどうなる?
VPN接続が切れると、通信は中国の回線に直接流れます。その時点で国外サービスへの接続は遮断されるため、開いていたページやアプリのセッションが途切れることもあるでしょう。
キルスイッチを有効にすると、VPNが切れた瞬間に通信を止め、暗号化されていない通信が流れるのを防げます。スマートフォンでは省電力モードやバックグラウンド制限でVPNが切れることがあるため、アプリの常時接続設定と電池の最適化の対象外設定もあわせて見直しておきましょう。
日本でVPN接続中にChatGPTが使えないときの対処は?
日本など対応地域にいても、VPNやプロキシの利用中はChatGPTがエラーになる場合があり、原因の切り分けが必要です。OpenAIのエラーメッセージ別のトラブルシューティングは、主なエラーのほとんどでVPN・プロキシをオフにすることを対処に挙げています。
| 表示されるメッセージ | OpenAIが示す原因 | 最初に試すこと |
|---|---|---|
| Unusual Activity Detected/We detect suspicious activity | 自動操作や通常と異なる利用に似た通信を検知した | 問題のあるIPを経由している可能性があるVPN・プロキシをオフにし、ブラウザを再起動 |
| A network error occurred | 端末とOpenAIのサーバーの接続が安定しない | VPN・プロキシと、セキュリティ製品の保護機能をオフにする |
| Something went wrong | 一時的なサーバー障害か手元の設定 | status.openai.comで障害を確認し、VPNや拡張機能をオフにする |
| There was an error generating a response | 回答の生成に失敗した | 「Regenerate」で再生成し、続く場合はVPN・プロキシをオフにする |
| unsupported country(非対応の国・地域) | 非対応地域からのアクセスと判定された | VPNの接続先を対応地域に戻すかVPNを切り、キャッシュとCookieを削除 |
VPNの接続先に香港や中国本土などの非対応地域を選んでいると、日本にいても非対応地域からのアクセスとして扱われます。公共Wi-Fiの保護でVPNを使うときも、ChatGPTを開くなら接続先は日本にしておくのが無難です。
中国など非対応地域に滞在したあと日本に戻ってから「unsupported country」と表示される場合、OpenAIの渡航時のヘルプはブラウザのキャッシュとCookieの削除、別のブラウザかシークレットモードでの接続を案内しています。それでも解消しなければサポートへ連絡し、滞在期間などの経緯を添えましょう。
中国でChatGPTが使えないときのよくある質問
- 中国でVPNを利用するのは違法?
-
中国の国際接続の暫定規定は、国の国際出入口回線以外を使った国際接続を禁じ、違反に警告・15,000元以下の罰金を定めています。英国政府の渡航情報も、VPNなどには中国政府の許可が必要だと案内しています。
個人旅行者への運用基準は公表されていないため、「外国人なら処罰されない」とは判断できません。業務では会社が用意する認可済みの接続手段を使いましょう。
- 中国で無料のAIは?
-
DeepSeek・Kimi・文心・智譜清言は、中国当局(CAC)の届出一覧に載っており、日本のApp Storeでも無料で入手できます。アプリを日本語で表示できるのはDeepSeekとKimiです。
豆包・千問・元宝は中国のApp Storeでは無料ですが、日本のApp Storeでは配信されていません。
- 香港やマカオならChatGPTを使える?
-
香港・マカオはOpenAIのChatGPT対応国・地域一覧に含まれていません。中国本土と同じく、一覧外からのアクセスはアカウントのブロック・停止の対象になりえます。
一方、台湾・韓国・シンガポール・モンゴルなどは一覧に含まれます。複数の地域を回る出張なら、ChatGPTの作業は対応地域にいる間にまとめて行いましょう。
- VPNで日本のサーバーにつなげば中国でもChatGPTを使える?
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通信経路は日本経由になりますが、OpenAIの判断基準は実際に利用している場所です。中国本土は対応地域外のため、VPNで接続先を変えてもアカウントのブロック・停止の対象になる条件は変わりません。
VPNは、メールや社内システムの利用、公共Wi-Fiでの通信の保護に使うものとして準備しましょう。
- 中国から帰国後にChatGPTへログインできない
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OpenAIは、非対応地域で端末を使った後に対応地域へ戻っても、非対応地域からのアクセスと表示される場合があるとしています。ブラウザのキャッシュとCookieを削除し、別のブラウザかシークレットモードで開き直してください。
解消しない場合はOpenAIのサポートに連絡します。アカウントが誤って停止されたと考える場合は、利用規約にもとづく不服の申し立ても可能です。
- VPNを使っていることは中国の通信当局に分かる?
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VPNは通信内容を暗号化しますが、VPNを使っていること自体は通信の特徴から検出される場合があります。TunnelBearのGhostBearのように、VPN通信を偽装する機能が用意されているのはこのためです。
ノーログポリシーも、どの記録を保存しないかを示すもので、完全な匿名性を約束するものではありません。
中国でChatGPTが使えないときは出発前の準備で備えよう

中国本土では、中国側の通信規制とOpenAIの対応地域の両方の理由でChatGPTを使えません。出発前の準備で、現地で困る場面を減らせます。
- 出張で使う人:翻訳・要約・下書きなどChatGPTの作業を出発前に終え、成果物を端末とクラウドに保存する
- 現地でAIを使いたい人:日本のApp StoreでDeepSeekかKimiを入れ、登録とログインまで日本で済ませる。社内資料や個人情報は入力しない
- 通信手段を選ぶ人:短期ならahamoなどのローミング、VPNを使うなら中国向け機能のある会社を選び、接続確認まで日本で行う
- 香港・マカオに寄る人:ChatGPTは使えない。台湾・韓国・シンガポールなら使える
- 日本でVPN接続中にエラーが出た人:VPNをオフにするか接続先を日本にし、帰国後の非対応表示はキャッシュとCookieの削除で解消を試す
中国で使う予定のほかのサービスも、出発前に接続方法を調べておきましょう。












